<京の食文化を体験する>       
 染矢幸信   

 この学年の生徒に対して、継続して指導してきたものの一つである「食」に関する学習の一環として、今回の修学旅行では「懐石料理研修」「おばんざい食」を企画しました。日本料理の一つの極みである「懐石」、そして京都の郷土料理「おばんざい」。これらを実際に目で見、食べることで、食材の持つ本来の「味」や食感、その食材にあった料理の仕方を知ることが目的でした。

  「中学生に懐石?ぜいたくな・・・」というご指摘があるかもしれませんが、今回の企画は決して単純な「グルメごっこ」ではありません。一年時より少ない時間ながら、機会をとらえて食の歴史や現在の食を取り巻く環境、スローフードという考え方などを学習し、また社会科見学でも食に関する課題を設定してきました。そして、これらの学習を通じて「食」に興味を持つ生徒も出てきています。食べ物は言うまでもなく、自分の口に入るものです。体をはぐくみ、命をつなぐものです。わずか数十年の間に急激に変化してきた食生活の中で見失いかけている「体においしいもの」を見つめ直すことは、今の生徒たちの子供の世代の健康をも考えることになるのではないでしょうか。


お品書き

お料理、研修の様子

生徒の作品から




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